4月12日（木）
撮影：　「第二幕：　Car shag／カーチェイス／ラバーズ・レーン」


今日は、誰もが知る撮影最終日で落ち着かない。もう毎朝６時に起きなくてもいいということに、寂しさと達成感が一緒になった不思議な感覚を覚える。

「ラバーアズレーン」撮影 用にUS製の車が３台も用意され、絵柄的に命名された「Car Shag」のシーンにも使われた。

今日が特別だったのは、僕の両親がセットを見に来ることを決めていたからだ。たくさん賞賛したい気持ちと、僕にかけた多額の投資結果を見たいがためにやって来て、彼等は、ピカピカに磨かれたキャデラックのバックシートで「オトナのお遊び」の後、僕がアランに何気に熱烈なキスをするシーンを目の当たりにするハメに。曰く、「これってショービジネスじゃないの？！もうヤァねぇ！」

今日の僕のハイライトは「カーチェイス」。真に撮影っと言った感じのシーンで、車が猛スピードで走っている雰囲気を出すために、セット中がライトアップされ、ドライアイスが焚かれ、工業用扇風機が持ちこまれ、ゴミ袋何杯もの落ち葉が撒き散らされた。

「本日の撮影終了です」「全撮影終了です」と言われた時、誰もが開放感から大きく溜息をついた。

数時間予定オーバーしていたのに、プロデューサーがシャンパンとビールを振舞ってくれたので、僕たちはそれを飲みながら周りでセットが解体されて行く様子を眺めることができた。

ＡＭＰのような劇団で仕事をすることの一番素晴らしいことの一つが、何であれ全行程を終了しても、良い付き合いが続くことだ。と確信しつつ、気付けば道を渡りかけていて、「North London」の案内が出たコーチ乗り場へ向かっていた。

この撮影の経験は、スーテージ上で生で演じることとこれから進みたい、もっと学びたいと思うことの、真に今までと違った表現だった。こんな風に素晴らしいキャストやスタッフと仕事をする経験が、今回限りではないことをただ祈っている。


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